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復刻版『足跡』 --[第3回]--    「M先輩との出会い 〜 入門へ」

市民体育館に入って念願のサンドバックを空手のマネをしながら突いたり蹴ったりしてみながら、極真への思いはどんどん強くなっていきました。友達のM君と毎日通ってはサンドバックやバーベルで練習していましたが、ある日、サンドバッグの前で1人の男が準備体操をしていました。

中学を出たばかりの僕にとってはすごく大人に見えました。
頭はパンチパーマが伸びたみたいな感じ(当時は若者もそういう頭をしていた)で、細身ながら筋肉質な体をしていたその人は、軽くサンドバッグに突き、蹴りを2〜3発入れてから、突然上段廻し蹴りを出したのでした。

<<ズバーン>> という音とともにサンドバッグが大きく揺れています。
2発、3発とすごい蹴りを次々に蹴り込んでいるその人は涼しい顔をしています。

そんなにすごい蹴りををナマで見たのは初めてだったので、マネ事しかしていない僕とM君は目が点になっていました。
まさに空手バカ一代に出てきそうな感じの人で、その日から体育館に行くたびにその人を捜していました。

だいたい2回に1回位の割合で見かけることができ、その日は、その人の蹴りに見とれて自分の練習どころではありませんでした。何をしている人なのかすごく気になってはいるのですが、なかなか話し掛けられません。

そんなある日、身長を計っていたらその人がとなりに来て血圧を計り始めました。
「今がチャンス」と思った僕は勇気を出して話し掛けてみました。

「あの〜」

普段は恐そうなその人が、「えっ、何?」と、とてもやさしい目でこちらを見ています。

「何か習ってるんですか?」
「うん、空手を少しやってるんだ」

空手と聞いただけでもう胸が高鳴りました。

「えっ、どこの空手なんですか?」
「極真。」

『極真』。
もう期待通りの答えにたまらない気分でした。前回からご存知の通り、僕にとっては物心付いた幼い頃からの極真に少し近付いたみたいで、すごくうれしかったことを今でも思い出します。話を色々と聞くとT道場に通っている緑帯の人でした。
「僕も高校へ入学したら極真に入ります」とその人に言うと、「じゃあ一緒に頑張ろう」と言ってくれました(後にその人はM先輩になりました)。

高校に入学するともう頭の中は1日でも早く入門したいという気持ちでいっぱいでした。しかし、1年生は必ず部活に入らなければいけないと言われ、一瞬マズイと思いましたが、1番ヒマそうな「写真部」に入ってみました。想像通り2回位顔を出してあとは行かなくて問題ありませんでした。

あとは、格闘技が嫌いな親を何とか説得して、さあいよいよ入門です。
電話帳で調べた当時の城西支部の番号に電話をすると、

「はい、極真会館です」

ドスの効いた恐い声で言われて少しビビりましたが、道場の場所と練習日、入門に必要な物などを聞いて、電話を切りました。入門の日までの2〜3日は落ち着かなく、早く入りたい思いでいっぱいでした。

待ちに待った入門当日。
学校の授業を終え、はやる気持ちで胸がいっぱいになりながらT道場へ向かったのでした。



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